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熱が出た後、口の中が痛い

※正しい診断を得るためには、必ず歯科医師の診察を受けてください。

38~40度の高熱の後に、口の中を痛がる、歯肉出血、口臭などの症状が出て不機嫌。 痛みのためじゅうぶん食事が取れずブラッシングもできない。舌・口唇・頬の内側・口蓋に口内炎のようなものが複数ある。 歯がある部分の歯肉は、赤く腫れていて触ると出血する。上記の症状のほとんどがあればヘルペス性歯肉口内炎の可能性が濃厚です。

38~40度の高熱の後に、口の中を痛がる、歯肉出血、口臭などの症状の画像

■ヘルペス性歯肉口内炎について

■どんなもの?

単純疱疹ウイルス(HSV)というウイルスの初めての感染によって起きる病気で、感染しても症状が出ないことの方が多いのですが、 ときに発熱(38~40度と高い熱)、不機嫌などの後、口の中に下記のようないくつかの症状があらわれます。1歳半~3歳頃にかかることが多く、 口の中に症状が集中するので熱が下がった頃に歯科医を訪れるケースがよくあります。

歯肉:歯が生えている部分が全体に赤く腫れ、出血しやすい。
粘膜:頬の内側・舌・口唇・口蓋などに小さな水疱があらわれ、 やがて破れてつながったように広がる。口臭やよだれの増加がみられることが多い。

口の中全体が痛いために思うように食事もブラッシングもできず元気がないなどのため重い病気と思われがちです。 口の中の症状は、歯周病などとは関係がなく、治癒と共に消失し後遺症を残すこともありません。

■処置は?

小児科や小児歯科を受診します。抗ウイルス剤(アシクロビル)等が処方された場合はしっかり服用します。また、 口の中の症状に応じたうがい薬、軟膏などの使用を指示されることもあります。非常に重度の場合には、 入院して点滴による管理が必要な場合もあります。しかし、一般には、水分や口あたりの良いものを与えて安静にすることで良くなっていきます。

※症例写真はすべて、患者さん・保護者の承諾を得て掲載しております

※転載禁止

この記事を書いた人

佐々木明彦 医師の写真

エンゼル歯科 院長

佐々木 明彦

略歴

1984年 東京歯科大学卒業
(槙本光先生に師事。小児歯科臨床を学ぶ)
1990年 神奈川県平塚市にエンゼル歯科開業
1995年 日本小児歯科学会認定医として認定・登録
2006年 日本小児歯科学会認定専門医として認定・登録
2021年 専門医制度改変により
「日本歯科専門医機構小児歯科専門医」

保有資格

日本歯科専門医機構小児歯科専門医

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