トップページ > 赤ちゃんの歯や口の悩みごと -虫歯(むし歯)かな?-

虫歯(むし歯)かな?

※正しい診断を得るためには、必ず歯科医師の診察を受けてください。

case1

虫歯(むし歯)かな?ケース1

写真は4枚とも虫歯(むし歯)(う蝕症)で年齢はいずれも1歳~1歳9か月です。

case2

虫歯(むし歯)かな?ケース2

虫歯(むし歯)に進行抑制の薬剤を塗るとこのように黒くなります。

case3

虫歯(むし歯)かな?ケース3

ジュースやイオン飲料の常飲、哺乳びんの長時間使用、半ば眠りながらの母乳授乳が背景にある場合がほとんどです。

case4

虫歯(むし歯)かな?ケース4

重度の虫歯(むし歯)は、歯の根の先まで感染が及び、さらに歯ぐきが腫れてきます。

■虫歯(むし歯)について

■どんなもの?

極端な食生活、たとえば砂糖を多く含むお菓子類を頻繁に食べたり、pHが低く糖度の高い飲み物の常飲でも低年齢児の虫歯(むし歯)は起こります。
また、一般の卒乳年齢を超えた時期までの長時間授乳も虫歯(むし歯)の背景にあると考えられています。しかし、これらの生活習慣がない場合にも低年齢児の重度虫歯(むし歯)は発症しますし、 上記の習慣があっても発症しないお子さんもいて、はっきりしたことは今でも解明されていません。

従来は虫歯(むし歯)経験の多い成人(主として母親)から唾液を介してS.ミュータンスを主役とする虫歯(むし歯)原因菌がお子さんの口に入ってくることを阻止すべきであると言われていました。
この原因菌が砂糖から代謝した酸を作り、歯を溶かすというメカニズムです。これはストレートにわかりやすいのですが、 近年はもっと複合的に他の種類の細菌や微生物の働きについても研究が進められています。
乳歯の重度虫歯(むし歯)にビフィドバクテリウムという細菌の関与が明らかになってきたり、カンジダアルビカンスという真菌との関連についての研究もなされています。

小児歯科医としての経験上、乳歯の重度虫歯(むし歯)になったお子さん保護者はご自分を責めて心を痛めてしまいがちですが、保護者の子育ての中に理由を見いだせない場合も多いのです。
原因は必ずしもはっきりしませんが、必要なら生活習慣を見直して小児歯科専門医に相談し、治療や予防プログラムを進めていきましょう。

乳歯の虫歯(むし歯)についてはこちらをご覧ください。

■処置は?

虫歯(むし歯)が軽度の場合や、歯がじゅうぶんに生えきっていない場合にはサホライドという進行抑制薬を塗って進行を遅らせます。これは、一時的な処置であり、ある程度以上に進行した虫歯(むし歯)には応用できません。
また、虫歯(むし歯)の部分が真っ黒に変色するという問題があります。小児歯科専門医等では、低年齢であっても積極的な歯科治療をおこないます。次は虫歯(むし歯)治療の実際を紹介しています。

■虫歯(むし歯)治療の実際

■低年齢児の虫歯(むし歯)治療

低年齢児であっても、虫歯(むし歯)の治療は可能です。

特に、ジュースやイオン飲料の常飲や長時間の授乳や哺乳びん使用に関連してできた虫歯(むし歯)は、非常に進行が速い場合があり、時に緊急を要する場合さえあります。
しかし、低年齢児に積極的な歯科治療をおこなっている歯科医院は器材やスタッフの関係も有り、小児歯科専門医など一部に限られています。

虫歯(むし歯)が重度であったり、保護者の方が積極的な治療を希望される場合は、多少遠方であっても専門医等をかかりつけの歯科医院から紹介してもらう方法もあります。

■虫歯(むし歯)治療の手順(乳前歯の重度の虫歯(むし歯)の場合)

  • 1)局所麻酔
  • 2)ラバーダムというゴム製のシートを装着し、処置する歯を隔離。
  • 3)虫歯(むし歯)の部分を切削、除去。
  • この段階で、歯髄まで虫歯(むし歯)が進行していたり、歯の根の先まで感染して全体に膿んでいる場合は歯髄の処置、歯の根の治療など症状に応じた処置が必要になり、歯の形の回復は通常次回以降となります。
  • 4)コンポジットレジンという歯科用材料で、元の歯の形に回復。
  • もちろん治療の限界を超えているケースでは、骨の中に育っている永久歯を守るためにも、残念ながら抜歯となります。
    乳歯を抜いた場合、発音や歯ならびへの影響を考え、小児用の入れ歯(保隙装置)を作ることが3歳過ぎ頃に可能になります。

■治療前後の写真

重度の虫歯(むし歯)(1歳7か月)

治療前

治療前1

治療後

治療後1

これは乳歯の上の前歯の重度虫歯(むし歯)に対するCRジャケット冠(ピド・フォームクラウン)という治療法です。費用は神奈川県外等にお住まいの2割負担の場合で、5歳未満、3割負担の場合で、初再診料や歯髄処置分を除くと1歯につきおよそ1,750円です。
写真のケースでは歯髄処置をしていますので上の前歯4本終了までに通院4~5回合計負担額15,000円弱となります。乳幼児医療費補助があれば窓口負担無料です。

治療前2

上の前歯4本の内、2本は処置済み、2本は処置中の段階。ラバーダムというゴム製シートで歯を隔離しておこないます。

治療後2

歯の形を作るための透明のプラスティックの型にコンポジットレジンを満たし、歯に接着します。

初診時
年齢
1歳9か月
治療
回数
5回
治療
内容
上前歯4歯への感染根管治療後、CRジャケット冠(ピド・フォームクラウン)修復。
費用 保険診療 小児医療費助成により負担金なし
リスク 極端に硬い食品や歯をぶつけることによって脱落することがあり得ます。
また、永久歯への生えかわりがスムースにいかない可能性があるので、定期診査が必ず必要です。
修復時には局所麻酔を使用しますが、お子さんの場合は治療後に感覚のない口唇を咬んでしまうことがありますのでご注意ください。

※症例写真はすべて、患者さん・保護者の承諾を得て掲載しております

NEXT - 歯の形がおかしい?

上へ戻る