2013年07月06日
小児歯科医療における連携の大切さ
平塚は今、湘南平塚七夕祭りの真っ最中です。
今日はかなりの人出です。
サッカーの日本代表はワールドカップ出場を決めましたね。サッカーに限らずチームスポーツには連係プレーが不可欠です。
連携が大切なのは医療についても同じです。
私は小児歯科専門の歯科医院を開業して20年以上経ちますので、その間いろいろなケースを経験してきました。領域の異なる他の医療機関との連携のもとで診療をおこなうことも多く、お互いに信頼関係を築いています。
同じ歯科の分野では病院の歯科口腔外科、障がい者歯科や矯正歯科に特化した診療所等に診断や治療を依頼する機会があります。
歯科以外では、私の歯科医院が小児歯科専門であることから特にお世話になっているのが病院や医療センターの小児科の先生方、地域の小児科の開業医の先生方です。
たとえば心臓に先天性の疾患をお持ちのお子さんの歯科治療をする際は、感染予防のための薬を治療前に服用していただいたり、常用薬を一時的に中止していただくことが必要な場合があります。
そのようなケースは、お子さんの状態や歯科治療に際しての注意点も含めてかかりつけの小児科医に相談してから治療を開始するようにしています。
また、歯科の守備範囲でない病気の診療を小児科にお願いしたり、逆に小児科から歯や口腔の疾患でご紹介いただくことも少なくありません。
先日、むし歯が原因で顎の骨に炎症が及んだお子さんが来院されました。
この写真は別のケースですが、むし歯(虫歯)が原因で歯肉だけでなく顔まで腫れてしまうことがあり、ときには発熱などの全身的な炎症症状もあらわれます。
そのお子さんも高熱と歯の痛みで夜も眠れない日が続いていたそうですが、発熱の原因としてむし歯(虫歯)からの炎症と風邪等の病気の両方が考えられました。
結局、小児科医の先生と連絡しあって二つの診療所を行き来していただくことになりましたが、連携の結果としてベストな処置や投薬が実現し、お子さんの回復につなげることができました。
地域の医師会や歯科医師会の会員同士であれば、それぞれの専門性を生かした連携や紹介がスムースにおこなわれることが多いので、このようなネットワークも医療機関の持つ大切な機能の一部であると思います。