1歳6ヶ月児健診とむし歯(虫歯)以外の診査

 前回は1歳6か月児健診とむし歯(虫歯)について書きました。
 1~2歳でもむし歯(虫歯)が進行してしまっているお子さんは少数ながら今でもいます。
 低年齢児のむし歯(虫歯)の治療については、下記のページをご覧ください。
 https://angel-dc.com/12-1-01-02.html
 
 とはいえ、前回書いたように1歳6か月健診では、大多数のお子さんにはむし歯(虫歯)がありません。
 かつて、子どものむし歯(虫歯)が多かった時代には、歯科医はむし歯(虫歯)の有無さえ診査すれば、保護者のニーズを満たすことができたのですが、今は違います。
 では歯科医はむし歯(虫歯)の診査以外に何をするのでしょうか?

 現代のママやパパなど保護者の方々の関心事、心配事は極めて多岐にわたります。
 歯科の分野では、歯の生えるのが遅いとか、生える順序が気になる、歯の色や形、歯の角度や歯ならび、歯ぎしり、食べ方や離乳食のこと、指しゃぶりやおしゃぶりについて等々。多くは心配いらない小さな悩みですが、既にインターネットや育児誌で予備知識をお持ちの方も多いので、きちんと根拠のある説明をしてさしあげなければなりません。
 
 私たち歯科医は、お子さんたちの歯やお口が機能的な面も含めて順調に成育しているかを診ています。今や育児アドバイザーの役割も担っているのです。 ただし、多くの地域では1歳6か月児健診は集団健診方式ですので、時間も限られていますし、必ずしも受診されるお子さんや保護者の方の個別的なニーズを全て満たせるとは限りません。より細かいことや詳しいことについては、健診後のフォロー体制の中で補足をしたり、個別に医療機関を受診して相談していただく必要のあるケースもあります。

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 ところで、1歳6か月児健診に携わるのは小児科医や歯科医だけではありません。それぞれの地域の健診体制にもよりますが、歯科衛生士、保健師、管理栄養士など様々な専門職が相談に応じてくれる場でもあるのです。健診当日だけでなく、健診後の相談機会やフォロー体制が整っている自治体も多いと思います。
 いろいろな理由で、どうしても集団での健診に行きたくないという方や、受診はしたが心配事が解決されずに不安が残ってしまった方は、市町村の「健康課」や「子育て介護課」などの名前の部門には必ず子育てに関する相談窓口がありますから、まずはそちらに電話などでコンタクトを取ってみると良いでしょう。ここにはいろいろな資格を持った専門職も勤務していますし、地域の保健医療に関する情報が集まっています。より専門的な対応が必要となれば、地域でそのテーマに最も詳しい医師、歯科医師等を紹介してくれたりもします。
 もちろん人間と人間ですからスムースに行かないこともあるかもしれませんが、全体として見れば、我が国の子育て支援体制というのはなかなか充実しているのです。

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